2009 Fiscal Year Annual Research Report
ポリタングステン酸のLGIC受容体に対する相互作用
Project/Area Number |
20791071
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
植田 一吉 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (90432533)
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Keywords | MRSA / NMDA受容体 / ポリタングステン酸 / GABA受容体 |
Research Abstract |
Ligand-gated ion channel(LGIC)受容体の中でけいれんに大きく関与しているNMDA受容体のcDNAプラスミドをEColi.に組み込みプラスミドcDNAを増殖後、制限酵素で切断しcDNAを作製した。cDNAからT3 RNA message machine kit(Ambion, Austin, USA)等を用いmRNAを作製した。作製したmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に打ち込み24-48時間後に卵細胞表面にrecombinant受容体を発現させた。 2電極電位固定法を用いて、アゴニストによって受容体を流れるイオン電流を測定し、それに対するポリタングステン酸(SiW_<11>【ポリタングステン酸化物】PW_<11>【ポリタングステンリン酸化物】)の作用を測定した。NMDA(E1/Z1)受容体はagonist NMDA 20μM(EC50)とGlysine 1mMに対して, SiW11では低濃度(20μM)で抑制し高濃度(50μM以上)で約50%増強した。SiW11 200μMではやや混濁した。PW11 20μMでは抑制した。200μMでは沈殿がおきて測定はできなかった。このことからNMDA受容体に関しては、タングステンリン酸化物は低濃度では軽度抑制するが、タングステン酸化物は低濃度では抑制するが高濃度では増強するという興味ある結果となった。すなわち高濃度ではNMDA受容体を介してけいれんを誘発する可能性が示唆された。
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