2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合性局所疼痛症候群の高次運動機能障害評価とその機構解明
Project/Area Number |
20791073
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
植松 弘進 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70467554)
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Keywords | 疾痛管理学 / CRPS / 高次運動機能障害 / 眼・手強調運動 |
Research Abstract |
複合性局所痛症候群(CRPS:complex regional pain syndrome)をはじめとする神経障害性疼痛の病因は、末梢神経系および脊髄レベルでの感作と大脳レベルでの機能再構築が動物実験によって示唆されている一方、ヒト患者を用いた研究ではその実験方法のモダリティーから大脳レベルでの機能再構築を評価した研究がほとんどである。これまでの研究では、fMRIなど脳機能画像研究が多く行われているが、我々は心理物理実験によってCRPSをはじめとする神経障害性痙痛の病因が、中枢における感覚系と運動系の情報伝達(知覚-運動協応)の障害に起因する可能性を報告してきた。本研究課題では、そのような知覚-運動協応の障害を、詳細に解析することを目的に上肢の運動計測を行っている。まず、上肢の日常生活動作での行動量(使用量)を定量化することを目的に腕時計型高感度加速度センサーを用いた研究を開始し、健常被験者だけでなく臨床患者のデータ収集も行っている。また、上肢のポインティング動作の評価も3次元磁気式空間位置定位装置を利用して評価を開始している。平成20年から研究を開始し、現在当初の計画通り統計解析等を終え、今後国際学会等で発表を行う予定である。運動機能評価の他、感覚系の評価についても取り組み、神経障害性疼痛患者における高次認知機能障害の評価についての特徴を昨年度に学会等で報告した。これらの患肢についての感覚系の評価を運動系の評価と照らし合わせることによって、神経障害性疼痛患者の高次認知機能障害と病因論をつなぎ合わせることができるものと考えている。
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Research Products
(4 results)