2008 Fiscal Year Annual Research Report
難治性疼痛に対する経皮的抗うつ薬の鎮痛効果と作用機序の臨床的解析
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20791081
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
境 徹也 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学研究科, 助教 (70346948)
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Keywords | 抗うつ薬 / 経皮投与 / 難治性疼痛 / 電流知覚閾値 / 神経遮断効果 |
Research Abstract |
近年、抗うつ薬が局所麻酔薬と同様のナトリウムチャネルブロック作用をもち、その神経遮断効果はリドカインをはじめとした局所麻酔薬より作用時間が長いことが示唆されている。今回、健常ボランティアに抗うつ薬(アミトリプチリン)を経皮投与し、その神経機能に対する影響や副作用を検討した。 対象は健常ボランティア7名。アミトリプチリンを精製水45ml、イソプロパノール45ml、グリセリン10mlにて溶解し、水酸化ナトリウムにてpH8.5に滴定し、100mmol/ml溶液を作成した。健常ボランティアの両前腕内側にプラスチックフィルムにて被覆したガーゼを貼付した後、右側(投与側)に抗うつ薬溶液3ml、左側(対照側)に抗うつ薬を溶解していないvehicleを注入し1時間後に除去した。神経遮断効果の定量的評価は、貼付部位にて電流知覚閾値検査(2000、250、5Hz)と感覚テスト(触覚、温覚、冷覚、痛覚)を貼付前と除去直後から5時間まで1時間おきに両側で施行した。また、副作用についても観察をおこなった。対照側(左側)での電流知覚閾値は全周波数で観察期間中有意に変化しなかった。一方、投与側(右側)での電流知覚閾値は全周波数で除去後4時間まで投与前に比べて有意に上昇した。感覚テストで'は触覚は除去後2時間、痛覚は3時間、冷覚は観察期間中通して投与前に比べ有意に低下した。 ふらつきやめまいなどの副作用は全例で認められなかった。塗布部位に7名(発生率 : 100%)に発赤、3名(42%)に痒み、4名(57%)に痛覚過敏が認められた。
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Research Products
(1 results)