2009 Fiscal Year Annual Research Report
マウス自己免疫性精子形成障害モデルにおける自己抗原の同定とその局在の解析
Project/Area Number |
20791123
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
内藤 宗和 Tokyo Medical University, 医学部, 講師 (10384984)
|
Keywords | 精巣 / 精子形成 / 精巣血液関門 / 自己免疫 / 炎症 / マウス / タンパク質 / 抗原 |
Research Abstract |
昨年度のスクリーニングの結果から、自己免疫性精巣炎(Experimental autoimmune orchitis:EAO)の原因抗原となる可能性がある18の遺伝子を候補として挙げた。今年度は、候補遺伝子の発現タンパク質とEAO誘導の関与についてvivoにて検討するにあたり、リコンビナントタンパクの作製を行った。A/Jマウス精巣からとってきたmRNAを用いて、目的遺伝子のCDS全長をPCRにて増幅し、抽出した。増幅した目的遺伝子をGlutaihione S-transferase (GST)融合たんぱく質用発現ベクター(pDEST^<TM>15,invitrogen)に組み込み、DH5αにトランスフォームし、シークエンスにて塩基配列を確認した。その後、BL21(DE3)ヘトランスフォームし、IPTGを用いてタンパク質の発現を誘導した。タンパク発現の有無は、抗GST抗体を用いて確かめた。培養温度、時間、IPTG濃度など様々な条件検討を行ったが、上記の方法ではタンパク質の発現を得ることができなかった。そこで、GST融合たんぱく質用発現ベクターを変更(pGEX-2T)し、タンパク質発現の誘導を行った。その結果、18ある候補遺伝子の中で、5つのタンパク質の誘導に成功した。得られたタンパク質は全て不溶性タンパク質であった。そのため、当初の計画ではGSTビーズにより、目的タンパク質のみを精製したものをマウスに感作し、EAOの誘導を試みる予定であったが、精製を行わずに感作し、炎症の誘導の有無を比較検討することにした。現在、発現誘導されたタンパク質の投与量の検討を行っている。また、まだ発現が得られていない13の遺伝子に関しても条件検討、ベクターの変更など行い、目的タンパク質の誘導を試みる方針である。
|