2009 Fiscal Year Annual Research Report
子宮体癌における統合的ゲノム解析ならびにマイクロRNA解析による分子機構の解明
Project/Area Number |
20791165
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
平沢 晃 Keio University, 医学部, 助教 (90296658)
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Keywords | 子宮体癌 / マイクロRNA / がんゲノム / メチル化 |
Research Abstract |
近年、子宮体癌は増加の一途をたどり、婦人科悪性腫瘍において罹患率・死亡率共に最も高くなることが容易に予想されている。しかしながらその病態については不明な点も多く、治療の個別化にはほど遠い現状であり、本疾患の発がん機構の解明とこれらに基づいたがんの予防と至適治療法の確立は急務の課題である。申請者らは現在までにゲノム変化とエピゲノム変化の両者が子宮体癌発生関与していることを報告してきた。本研究ではこれをさらに発展させ、高精度ゲノムアレイを用いて子宮体癌のゲノム変化およびエピゲノム変化を探索することを計画している。さらにごく近年、ゲノム情報発現系における新たな調節・制御分子としてマイクロRNA(miRNA)が注目されている。miRNAは蛋白質に翻訳されないnon-codingRNAであり、翻訳阻害あるいはRNA干渉により標的分子を阻害することから、発生・分化のみならず癌遺伝子や癌抑制遺伝子と同様に癌の発生・分化における分子機序に深く関与すると考えられているが、子宮体癌発生におけるmiRNAの関与についての報告は皆無に等しい。 本研究ではこれらの情報を統合・解析し、子宮体癌の発生・分化のメカニズムを解明することで、最終的に個性診断および新規個別化治療法の確立を目指した。 本年度は、最終的に個性診断および新規個別化治療法の確立を念頭におき、独自に開発したmiRNAの機能的スクリーニングbaseに、メチル化解析と発現解析を組み合わせて絞込みを行い、新規がん抑制遺伝子型miRNAの同定を行った。
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Research Products
(13 results)