2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791188
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
福岡 久邦 信州大学, 医学部附属病院, 助教 (90419391)
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Keywords | 遺伝子 / 難聴 / 内耳 / 聴覚 / 低音障害型感音難聴 |
Research Abstract |
「メニエール病」や最近注目されている「急性低音障害型感音難聴」などの低音部が中心に障害される感音難聴は、その他の感音難聴と発症メカニズムや病態が異なると考えられているが、現在までのところその発症メカニズムは良く分かっていないのが現状である。一方、近年の分子遺伝学の発達により、難聴の原因遺伝子が次々と明らかになってきている。WFS1遺伝子変異は低音障害型の感音難聴を起こす原因遺伝子変異として報告された遺伝子変異であり、日本人難聴患者においてもWFS1遺伝子変異が原因として同定・報告されている。 「メニエール病」や最近注目されている「急性低音障害型感音難聴」などの疾患では、その臨床的特徴として、低音部が中心に障害される感音難聴という表現系を示すが、どのようなメカニズムで発症するか、またなぜ低音部分だけ障害されるのかに関しては未だ不明である。 そこで、本研究ではメニエール病患者100名を対象に、WFS1遺伝子、水チャンネル遺伝子(アクアポリン、AQP2、AQP3、AQP4、AQP5)、カリウムイオンチャネル遺伝子(KCNE1、KCNE3)、ヘルペス・ウイルスに関連する遺伝子(HSV entry/transcription : HCFC1、HSV susceptibility/reactivation : CASP3)などの遺伝子多型を中心に遺伝子相関解析を行った。本年はメニエール病患者100名とコントロール100名の遺伝子多型の解析を行いアレル頻度の比較を行った。その結果、アレル頻度に偏りのあるSNPは存在したものの、有為差の認められたSNPは存在しなかった。
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