2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791194
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片岡 祐子 Okayama University, 病院, 助教 (10362972)
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Keywords | 進行性難聴 / 遅発性難聴 / auditory neuropathy / 難聴遺伝子 / 新生児聴覚スクリーニング検査 |
Research Abstract |
本研究の目的は「乳児期早期に見られることのある進行性難聴を、遺伝子診断によって正しく診断するための基礎的な研究」を行うことである。平成21年度の本研究の進行状況は以下のとおりである。 (1) 乳児期ないしは幼児期早期に進行性難聴・遅発性難聴を来たしたグループを臨床形態から細分類する。 岡山大学耳鼻咽喉科で人工内耳埋込み術を施行した小児例のうち、retrospectiveな解析によって進行性・遅発性難聴と診断された例についてその臨床像を調査し、聴力経過なども含め、臨床情報を整理した。現在このデータは既にまとめ、論文「小児期早期に発症した遅発性および進行性難聴症例の検討」として日本耳鼻咽喉科学会投稿中である。 (2) 難聴遺伝子解析の先進医療導入 すでに信州大学とBMLによって確立されているインベーダー法による難聴遺伝子変異スクリーニングパネルを用いて、既知の遺伝子変異の有無について検討する。難聴遺伝子解析を開始する上で、平成20年9月、院内先進医療専門委員会の承認を経て、院内処料金規定を改定し、中国四国厚生局に届出、平成21年12月1日岡山大学において先進医療として算定開始された。現在のところ難聴児およびその家族4例に、インベーダー法による解析を行った。 (3) auditory neuropathy例の遺伝子解析 これまでのところ、auditory neuropathy例の本邦での報告は極めて少ない。当院では姉弟例を経験しており、この姉弟例第1子に対して、auditory neuropathy原因遺伝子であるOTOF遺伝子変異の有無の解析を行った。 (4) 先天性サイトメガロウイルス感染症児の検出 小学校入学後から難聴を発症し、急激な進行を呈した児の中で、経過から先天性サイトメガロウイルス感染症を疑う児に関し、臍帯を用いて定量的PCRを行い、サイトメガロウイルスの遺伝子を同定した。進行性難聴をみとめた9歳女児で、サイトメガロウイルスウイルスDNAを検出した。
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