2009 Fiscal Year Annual Research Report
人工万能幹細胞を用いた角膜内皮・角膜上皮創生の研究
Project/Area Number |
20791242
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横倉 俊二 Tohoku University, 病院, 助教 (30400378)
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Keywords | iPS細胞 / 幹細胞 / 角膜内皮 / 角膜上皮 |
Research Abstract |
前年度までの実験で、iPS細胞を神経堤細胞に分化誘導することが可能となり、更に条件検討を行って最適な培養温度・日数を確定させた。この神経堤細胞を同じ組成の培地・フィーダーで再度培養し、neuronal class III β-tubulin(ニューロンのマーカー)、glial fibrillary asidic protein(GFAP、グリアのマーカー)、tyrosin-hydroxylase(メラノサイトのマーカー)で免疫染色を行ったところ、この細胞がこれらのマーカーを発現していた。これにより、分化誘導された神経幹細胞が多能性を有することが確認された。更にこの神経幹細胞をsphere培養したところ、角膜内皮と同様のマーカーを発現している細胞が低い頻度ながら出現していることが確認された。現在は効率よく角膜内皮細胞への分化を促すための条件(培養日数・培地組成など)について検討を行っている段階である。 一方前年度までの実験で、iPS細胞を角膜上皮前駆細胞へ分化させることも可能となった。こちらも更に条件検討を行って最適な培養温度・日数を確定させることができた。また、この細胞が角膜上皮創傷治癒時に発現されるマーカーであるCD44, E-cadherinを発現していることが免疫染色とウエスタンブロッティングで確認され、創傷治癒能を有していることが確認された。現在は角膜上皮細胞への効率的な分化を促すための条件(角膜内皮と同様)について検討を行っている段階である。
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Research Products
(1 results)