2008 Fiscal Year Annual Research Report
脳症患者における神経学的予後予測因子の検索-蛋白質解析を含む-
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20791321
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| Research Institution | Chiba University |
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Principal Investigator |
篠崎 広一郎 Chiba University, 医学部・附属病院, 医員 (40400973)
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| Keywords | 心肺停止 / 神経学的予後予測 / biomarker / S-100B / NSE |
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| Research Abstract |
本研究は研究参加施設で治療を受けた非外傷性心肺停止患者を対象とした無作為, 前向きに観察研究である. 早期予後予測の観点から, 自己心拍再開後24時間以内のbiomarkerの有用性を検証した. 検討項目は入院時, 発症から6時間後, 発症から24時間後の血液採取検体におけるNeuron-Specific EnolaseとS-100Bの血清中濃度である. 両者は共に神経学的予後に特異的なbiomarkerとされているが, 発症後24時間以内の早期予後予測因子としての有用性に関する検討は十分になされていない. 検討期間中の全対象症例数は107例であった. そのうち, 検体採取が可能であった症例は80例あり, この80例の転帰を検証し, 予後予測因子を検討した. 67例の神経学的転帰不良例における両者の血中濃度は, 13例の神経学的転帰良好例のそれよりも有意に高かった。現在までのデータを用いて両者の予後予測因子としての有用性を比較する目的でROC解析を行った結果, 入院時, 発症から6時間後, 発症から24時間後のどの時点の採血結果においてもS-100BのAUC(area under the curve)はNSEのそれよりも高く, 早期神経学的予後予測因子として, S-100BがNSEよりも優れている可能性が示唆された. なお, S-100Bに関して, 神経学的予後不良を特異度100%で予測するcutoff値は発症後6時間で0.21ng/mL, 発症後24時間で0.05ng/mLであった.
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