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2008 Fiscal Year Annual Research Report

リン酸・ピロリン酸代謝による骨・セメント質形成機序の解明

Research Project

Project/Area Number 20791335
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

佐藤 淳  Osaka University, 大学院・歯学研究科, 講師 (70335660)

Keywordsリン酸 / ピロリン酸 / セメント芽細胞 / 骨芽細胞
Research Abstract

生体内における石灰化調節に関連するPC-1遺伝子とANK遺伝子に異常を有するマウスのそれぞれの歯周組織の形態観察結果から、歯周組織ではセメント質形成機構と骨形成機構におけるリン酸・ピロリン酸代謝による石灰化調節機序はまったく同じではないことがこれまでに報告されていることを受けて、平成20年度中の本研究においては、歯周組織でのセメント質形成機構と骨形成機構におけるリン酸・ピロリン酸代謝による石灰化調節機序を明らかにするため、セメント芽細胞株、骨芽細胞株を使用してリン酸・ピロリン酸代謝の変化により、それぞれの細胞株にもたらされる影響を検討した。
それぞれの細胞株にリン酸およびピロリン酸を添加したところ、コントロール群細胞と比較して大きな形態学的変化は観察されなかった。しかしながら、経時的な細胞数の計測を行い、細胞の増殖に与えるリン酸およびピロリン酸の影響を検討したところ、リン酸、ピロリン酸を投与した細胞群はコントロール群と比較して細胞増殖が抑制されていた。
リン酸、ピロリン酸の投与により、細胞増殖の抑制がもたらされた結果から、細胞分化は促進されているのではないかと考え、石灰化物形成能の評価を行った。リン酸を添加し石灰化促進培地で細胞を培養し、アリザリン染色で石灰化物形成の評価を行うとコントロール群と比較して早期に石灰化物形成が行われていることが明らかとなった。また、ピロリン酸の添加による石灰化物形成の明らかな変化は観察されなかった。
平成20年度の研究実績より、リン酸によりセメント芽細胞株と骨芽細胞株の細胞増殖活性は抑制される一方で、分化能の促進として石灰化物形成能が促進されることが明らかとされた意義があった。これらの研究実績は、細胞の増殖と分化をリン酸やピロリン酸の単純な添加により制御できることが明らかなった点で重要であった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] リン酸による歯小嚢細胞の石灰化関連遺伝子発現について2008

    • Author(s)
      山元有理
    • Organizer
      第19回日本臨床口腔病理学会総会・学術大会
    • Place of Presentation
      東京・東京歯科大学水道橋校舎
    • Year and Date
      2008-08-22

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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