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2008 Fiscal Year Annual Research Report

スポンディンによる歯周組織再生応用への検討

Research Project

Project/Area Number 20791339
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

北川 雅恵  Hiroshima University, 病院, 助教 (10403627)

Keywordsスポンディン / セメント芽細胞 / 再生 / 歯周組織 / セメント質
Research Abstract

細胞外基質タンパクとして報告されているF-spondinは、成熟ヒトセメント芽細胞株(HCEM)に発現し、低分化セメント芽細胞に位置づけられているヒト歯周靭帯細胞株(HPL)には発現していない。故に、我々はセメント芽細胞の成熟過程においてF-spondinが重要な役割を果たしていると考えている。また、歯周組織再生において、歯周靭帯細胞のセメント芽細胞への分化は必要不可欠である。そこで、F-spondinの歯周組織再生への応用を検討するために、本年度はF-spondinがセメント芽細胞の分化におよぼす影響について検討を行った。
1. F-spondinペプチド(全長、市販)を用いてin vitroにおいてHPLの硬組織形成能への影響を検討したところ、F-spondinペプチド1μg添加によりRT-PCRで早期石灰化関連マーカーであるtype I collagenやアルカリフォスファターゼ(ALP)のmRNAの増加がみられたが、Runx 2, オステオカルシン(OCN)、ボーンシアロプロテイン(BSP)といった石灰化の後期マーカーの発現増加は認められなかった。また、ALP活性や石灰化物形成もペプチド添加により変化はみられなかった。
2. 石灰化に影響を与えると考えられる成長因子の発現について検討したところ、F-spondinペプチド添加によりHPLではTGF-b mRNA発現がやや増強したのみであった。一方、F-spondinを強発現させたHPLではTGF-bとBMP-7のmRNA発現増強が確認された。
3. F-spondinを発現するHCEMは上述の石灰化に関わる遺伝子を強く発現している。siRNAによりHCEMのF-spondinの発現をノックダウンすると、ALP、RUNX 2およびBSPのmRNA発現を優位に抑制した。
以上の結果より、F-spondinペプチド添加では、HPLのBMP-7の発現増強がおこらないため石灰化促進に至らないと考えられる。また、細胞内でのF-spondin発現を制御することで石灰化に関わる遺伝子発現が変化することから、セメント芽細胞の分化過程においてF-spondinが細胞内で重要な機能を担うと推察される。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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