2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨リモデリングを支配する機械刺激受容陽イオンチャネル活性化機構の解明
Project/Area Number |
20791349
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 卓史 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 助教 (30455795)
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Keywords | 骨芽細胞 / チャネル / RT-PCR法 / real-time PCR法 / 機械的刺激 / MC3T3-E1細胞 / カルシウム / 発現調節 |
Research Abstract |
骨形成をつかさどる3つの骨関連細胞の一つである骨芽細胞において、機械的刺激を受容して細胞内のCa^<2+>濃度を増加させるチャネルを明らかとするために、機械受容性があるといわれているTRPチャネルの発現をRT-PCR法を用いて調べた。この結果、骨芽細胞株MC3T3-E1細胞にはTRPV, TRPM, TRPP, TRPMLのサブファミリーのうちいくつかのTRPチャネルを発現していることが明らかとなった。さらにはこれまでに機械受容性があるといわれているTRPチャネルの多くを発現していることが明らかとなった。このことは骨芽細胞が機械的刺激に対して応答性があり、さらに様々な機械的刺激に応答することが出来ることを示唆しているものと考える。 骨芽細胞に発現している多くのTRPチャネルの中でどのチャネルが実際に細胞内のCa^<2+>上昇に寄与しているかを調べるために骨芽細胞をシリコン性の可逆伸縮が可能なチャンバーに培養をして、15分から24時間の16%の伸展刺激を行い、機械的刺激感受性のあるTRPチャネルの発現に変化が見られるかをreal-time PCR法を用いてmRNAの量的変化を調べることにより検討した。その結果、TRPP、TRPVのサブファミリーに属するTRPチャネルが刺激直後に増加し、時間とともに減少する傾向があることがわかった。このことは骨芽細胞がチャネルの発現調節を通して機械的刺激の受容を調節していることが予測される。
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Research Products
(5 results)