2008 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞による歯槽骨吸収におけるp130 Casの役割
Project/Area Number |
20791358
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
福島 秀文 Kyushu Dental College, 歯学部, 助教 (70412624)
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Keywords | 破骨細胞 / Casp130 / 骨吸収 |
Research Abstract |
本年度(〜平成21年3月31日)の研究実施計画に基づき以下の実験を行った。 (1) Cas遺伝子変異体の作成 クローニングを行ったCas遺伝子の恒常的活性型および抑制型Casの変異体を作製し、これら変異体をレトロウィルスベクターに組み込み発現ベクターを構築した。 またCas遺伝子を特異的サイレンシングするshRNAをテトラサイクリン誘導性に発現するベクターを構築した。 (2) c-Src欠損マウス由来の破骨細胞への遺伝子導入 (1) で作成したベクターを、テトラサイクリン誘導性CasshRNAベクターをIUW細胞にトランスフェクションし安定発現細胞株を作成した。テトラサイクリン誘導性にCas遺伝子をノックダウンし、アクチンリング形成を指標に破骨細胞の活性化を検討したところ、Cas遺伝子のノックダウンによりアクチンリング形成が阻害されていた。 また破骨細胞分化系にレトロウィルスベクターを用いて、野生型・恒常活性型・抑制型のCas遺伝子を過剰発現したところ、野生型・恒常活性型では高率に強いアクチンリング形成が見られた。また抑制型ではアクチンリング形成が阻害されていた。 以上の結果から、Cas遺伝子は破骨細胞の活性化に重要であることが示唆された。今後は動物モデルの作成に移り、in vivoにおけるCas遺伝子の骨における役割を明らかにしていく予定である。
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