2009 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞による歯槽骨吸収におけるp130 Casの役割
Project/Area Number |
20791358
|
Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
福島 秀文 Kyushu Dental College, 歯学部, 助教 (70412624)
|
Keywords | 骨 / 骨吸収 / 破骨細胞 / p130 Cas / c-Src / アクチン |
Research Abstract |
歯と、それを支える歯槽骨・顎骨は、口腔機能を維持する上で重要である。歯周病によって歯槽骨が吸収され、歯を喪失すると口腔機能は著しく低下する。歯周病は破骨細胞による骨吸収の亢進が原因の1つであることから、歯周病治療や歯槽骨の再生治療を成功させる上で破骨細胞をターゲットにして骨吸収を自由に制御することが重要なポイントである。今回我々は、破骨細胞分化モデルに対する網羅的遺伝子解析の結果、p130Casが破骨細胞の分化に伴い上昇していることが明らかになった。p130Casは、破骨細胞の吸収活性化に必須であることが明らかになっている分子c-Srcの関連分子と知られているがその破骨細胞における役割は明らかになっていない。そこで今回我々は、破骨細胞に野生型およびドミナントネガティブ型p130Cas遺伝子の過剰発現や、p130Cas遺伝子のノックダウンなどを行い、破骨細胞分化や破骨細胞活性化の指標であるアクチンリング形成能に対する効果を検討した。その結果、p130Casは破骨細胞分化と、成熟は骨細胞のアクチンリング形成に重要であることが明らかになった。 本研究の結果から、in Vitroにおける破骨細胞の分化および骨吸収能の発現におけるp130Casの役割を明らかにすることが出来た。今後、p130Cas-loxpマウスを導入し、これを破骨細胞特異的にCre recombinase遺伝子を発現するマウスと交配し破骨細胞特異的p130Casコンディショナルノックアウトマウスや、c-Srcノックアウトマウスを用いてレスキュー実験などを行い、in Vivoにおけるp130Casの役割を明らかにしていきたいと考えている。
|
Research Products
(13 results)