2008 Fiscal Year Annual Research Report
免疫機構を賦活する口腔上皮-PMMA系義歯界面デザインと簡便・高効率構築法を探る
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20791415
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小牧 健一朗 Tohoku University, 病院, 助教 (40361109)
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Keywords | PMMA / バイオマテリアル / インターフェイス |
Research Abstract |
本研究では高齢者の心身賦活を促す歯科補綴治療法を確立することを根幹の目的とし、ヒト生来備わっている口腔内免疫機構(抗菌ペプチド等の生体分子利用)に基づく、補綴物(歯科材料)の抗菌効果と高齢者の免疫機構賦活効果を期待し、歯科材料への抗菌ペプチドの機能的結合方法(リンカー部)の構築を取り組んできた。リンカー部はファージによって提示されるペプチドライブラリーよりセレクションを試みた。今年度は、PMMA粉末を用い実験を遂行した。 その結果、PMMA末に対しリンカー部候補となるペプチドが数種類得られ、その中のひとつはワイルドタイプファージ(M13KE)とのPMMA粉末への結合比較実験を行ったところ、2倍強の親和性を持つペプチドであることが明らかになった。また、PMMA板上に対して同じ比較実験をおこなったところ同様の結果が得られた。また、ペプチドを構成する各アミノ酸のアラニンミューテイションを行ったところ、特定のアミノ酸が著しく結合に関与するのではなく、ペプチド全体の構成が重要であることが示唆された。 今回、同定されたペプチドはPMMA表面に生体分子を構築するリンカー部としての利用が期待でき、さらに、板状のPMMA表面にこのペプチドの結合が確認できたことは、臨床において、重合後のPMMA表面に対しても応用が可能と考えられる。今後、リンカー部と生体分子を融合させたペプチド(タンパク)を合成し、そのPMMA表面での機能評価をおこなうことで、いままでPMMAが持ちえなかった生体活性能を高効率かつ簡便に付与できると期待される。
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Research Products
(1 results)