2009 Fiscal Year Annual Research Report
迅速成形法を応用したCAD/CAM義歯製作システムの構築
Project/Area Number |
20791426
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
絹田 宗一郎 Osaka University, 歯学部附属病院, 医員 (60397651)
|
Keywords | 義歯 / 迅速成型法 / CAD / CAM / 人工歯排列 |
Research Abstract |
歯冠修復分野における歯科用CAD/CAMシステムの発展・普及はめざましいものがあり、ジルコニアなどの新しい材料によるシナジー効果もあり、その製作工程は革新的に効率化された。一方、有床義歯の製作は従来の手作業での製作が主体であり、一部機械化が行われてはいるがCAD/CAM化とはいえない。新たな発想に基づくCAD/CAM自動製作プロセスが実現された場合は歯科界におけるインパクトは極めて大きい。そこで本研究では有床義歯CAD/CAMシステムの開発を目指している。昨年度はレジン床総義歯のCAD/CAM製作を行った。本年度の成果は以下の通りである。 1. 迅速成型装置で使用できる5種類の樹脂の物性を調査した。その結果、吸水条件下では、すべての材料で引っ張り強さ、硬さ(Hv)が低下した。しかし、既存の加熱重合床用レジンに近い物性を示す材料もあった。 2. 金属床全部床義歯を製作した。まず、メタルプレート部分の設計(CAD)を行い、その鋳型を迅速成型法により樹脂で製作し、ロストワックス法に準じた製作法でコバルトクロム製のメタルプレートを製作した。またメタルプレートのCADデータに加えて、レジン床部分および人工歯部分の設計をCAD上で行った。 3. 人工歯形態のCAD用データベースを追加した。 4. 部分床義歯のCAD製作を行った。残存歯のアンダーカット部分をCAD上で算出し、金属製維持装置の設計(CAD)を行った。その維持装置のCADデータに加えて、レジン床部分および人工歯部分の設計をCAD上で行った。
|