2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791443
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山本 史朗 Nihon University, 松戸歯学部, 助手(専任扱) (50419793)
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Keywords | 歯科 / 総義歯 / 長期軟性裏装材 / 動的粘弾性 / 劣化 |
Research Abstract |
初年度は,生体内における軟質リライン材の劣化に関する研究をスタートする前に,この材料のベースライン時の理工学的特性を検討し,アクリル系軟質リライン材と各シリコン系軟質リライン材の床下疑似粘膜下に生じる圧力動態の変化に関する計測を理工学的に行った.その結果,in vitroにおける衝撃荷重時,シリコン系軟質リライン材はアクリル系軟質リライン材と比較して優れた緩圧効果,最大圧力到達時間および圧力伝導速度の遅延効果の3つの圧力動態特性を示した.本研究内容は,日本補綴歯科学会誌(2009年1巻3号)に論文として報告した本年度は,選択基準を満たした10名の被験者において軟性裏装材の劣化の測定を行った.アクリル系軟質リライン材の場合(フィジオソフトリベース,ニッシン社製)重合後,1×4×2mmの短冊形に成形した試験体を旧義歯上顎口蓋部内面部に即時重合レジンにて固着した.シリコン系裏装材の場合(ソフリライナーSS,MS,M)旧義歯舌側内面部に形成した1×4×2mmの短冊形の凹面に試料を填塞した.その後,上顎口蓋部内面部試験体を付与した旧義歯を被験者に接着させ、1ヶ月後および2ヵ月後において試験体を採取し動的粘弾性と臭気の測定を行っているところである.さらに機械的特性の変化を測定し,初年度おこなったベースラインと比較をする.その他,1.被験者の個体因子および環境因子2.唾液分泌量の測定3.唾液pHの測定4.カンジダ菌数の測定5.咬合力の測定も同時におこなっている.
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