2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨伝導性と高耐蝕性を示すチタンインプラント材料の創製
Project/Area Number |
20791469
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山添 淳一 Kyushu University, 大学病院, 助教 (30452717)
|
Keywords | チタン / 水熱処理 / 骨伝導性 / 耐食性 / インプラント |
Research Abstract |
チタン及びチタン合金に0.5%白金を加えることにより機械的強度及び耐蝕性が向上することを発見した。また、チタン及びチタン合金の表面をカルシウム修飾することに成功した。さらに、これらの材料で骨髄幹葉系細胞を用いて、細胞接着性、細胞増殖生および分化能を評価した。その結果、すべての項目において、カルシウム修飾材料の方が優れていた。これらをラットの頸骨に埋入し、骨との接触率を測定した。その結果、カルシウム修飾した材料は飛躍的に接触率が向上し、骨との結合速度も速くなった。これにより、歯科臨床において、インプラントを埋入する際に骨量の少ない厳しい条件のところに、短く、細いインプラントで対応できる可能性が示唆された。これにより、インプラント治療の適応範囲が広がり、欠損歯をもつ患者のQOLの向上のための福音となった。また、インプラント治療において治療期間が長いことが問題となっていたが、骨結合速度が増加することによって、インプラント1次手術後の免荷期間が短縮でき、インプラント治療全体の治療期間が大幅に短縮できる可能性が示唆された。 研究期間を通して、機械的強度と耐食性の向上させ、これらの材料に骨伝導生を付与することができた。機械的強度と耐食性の向上は口腔内でのインプラントの機能期間大幅に長くする可能性がある。また、インプラント材料に骨伝導生をもつことによりインプラント治療における適応症の問題と長い治療期間の問題に関して患者への負担を軽減できるものであった。
|
Research Products
(1 results)