2008 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント上部構造のスクリューの緩みと陶材破折防止のための動力学的検証
Project/Area Number |
20791482
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
長田 知子 Tsurumi University, 歯学部, 学部助手 (70460178)
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Keywords | 歯学 / 生体材料 |
Research Abstract |
本研究はインプラント上部構造装着後の大きなトラブルであるインプラントと上部構造を連結するスクリューの緩みと、上部構造の陶材焼付冠やハイブリットフルベイクタイプ前装冠, オールセラミックの破折やチッピングを防止するために、動力学的検証を行うとともに, 衝撃滑走試験により, 陶材焼付冠, ハイブリッドフルベイクタイプ前装冠, オールセラミックの上部構造の破折対策を講じること、高強度マイクロスクリューの新規開発を目的としている。 これまで咀嚼運動をシミュレートした衝撃滑走試験機を試作し, 修復材料や人工歯の耐摩耗性を検証してきた.特に硬質レジン歯の試験時には実際の口腔内と同様の人工歯の摩耗や破折やチッピングを散見しており, 試験後の状況と臨床の近似性を確認している。 また、純チタン1種を用いて、切削加工にてNobel Biocare社製のチタンスクリューと同様のピッチ、寸法にて10本の試作ネジを作製することに成功した。全て問題なくインプラントに取り付けられるのを確認後、試作ネジと従来のチタンスクリューとを比較するため、単純破断試験、振動試験を現在行っている。 今後、試験後のスクリューのマイクロスコープと電子顕微鏡を用いて亀裂や表面きずを観察する。また、インプラント上部構造の陶材焼付冠やハイブリットフルベイクタイプ前装冠, オールセラミックの破折やチッピングを、対合条件を変え、衝撃滑走疲労試験機にて行い、検討する。その結果, 上部構造の選択基準が明確になり, 審美性を必要とするインプラント上部構造装着後のトラブルを大幅に減少させる一助となるものと考える。
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