2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791496
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大山 厳雄 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 医員 (30451975)
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Keywords | オステオポンチン / 口腔癌 / 癌の骨浸潤 |
Research Abstract |
今回の研究の目的はオステオポンチンの発現を口腔癌で骨へ浸潤しないタイプと浸潤するタイプとで比較することにより、骨への浸潤メカニズムの解明と診断の向上、治療への応用をねらうことである。第一に当科を受診した下顎歯肉癌で骨への浸潤を認めかつ、歯牙が介在していない症例を解析した。過去10年間で上記に該当する症例は9例であった。画像所見、病理所見を照らし合わせ、圧迫型の骨吸収と、平滑型の骨吸収を比較検討した。今後ヘマトキシリンエオジン染色による比較だけでなく、オステオポンチンによる免疫染色を用い、オステオポンチンタンパクの口腔癌の腫瘍浸潤への機能解析を行う予定である。またその他骨関連タンパクの免疫染色も行う予定である。骨への腫瘍の浸潤した部位からRNAを抽出し、オステオポンチンのRNA量を比較することによりタンパクだけでなく、RNAレベルでの裏づけ解析も行う。次にオステオポンチンを口腔癌のバイオマーカー(血液中のオステオポンチンを測定することによって口腔癌の悪性度や、進行度の指標とすること)とする目的のため、口腔癌患者の血中オステオポンチン濃度を計測し、健常者との比較を行った。また手術前、手術後の口腔癌患者の血中オステオポンチンを用いて、比較も行った。データにばらつきはあったものの、口腔癌患者の血中オステオポンチン濃度は高値を示す傾向にあった。また術後血中オステオポンチン濃度は下がる傾向にあった。今後症例を集め、臨床応用を検討したい。
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Research Products
(10 results)