2010 Fiscal Year Annual Research Report
p53ノックアウトマウスを用いた新規口唇口蓋裂感受性遺伝子の検索
Project/Area Number |
20791499
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
児玉 泰光 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (90419276)
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Keywords | 口唇口蓋裂 / p53遺伝子 / アポトーシス / 感受性遺伝子 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
(目的)口唇口蓋裂は先天異常のうちで発症率の最も高い外表奇形である。発症原因は、遺伝要因と環境要因の相互作用と周知されているが、疫学的・形態学的・遺伝学的知見の一致はまだない。一方、がん抑制遺伝子として知られるp53遺伝子は、修復不能のDNA障害をもつ細胞が発生初期の胎児に生じると、アポトーシスを誘導して奇形の発症を防ぐことが知られている。つまりp53がん抑制遺伝子は環境要因に対して機能を発揮する遺伝要因の1つであると言える。本研究の目的は、p53遺伝子欠損口唇口蓋裂感受性マウスを使用して、口唇口蓋裂発症におけるp53遺伝子依存性アポトーシスの影響を考察することである。 (結果)現在、凍結受精卵を母マウスに移植(移植日を妊娠2日目と規定する)し、妊娠8日、9日、10日、11日、12日、13日目に本学アイソトープセンターにてγ線照射を行うため個体数を増やしている最中であるが、p53遺伝子多型の再確認に難渋している。今後、新たなマイクロサテライトマーカーを用い、p53遺伝子のヘテロ接合性を確認し、当初の計画より遅れてはいるが、実験を継続している。B6系統、MSM系統、Balb/c系統においてタイピングが問題なく遂行できるなった時点で、凍結胚移植に取り掛かり、計画した実験を完遂する。
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