2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791501
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中西 義崇 Niigata University, 医歯学総合病院, 医員 (60447638)
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Keywords | 創傷治癒 / 培養複合口腔粘膜 / 成長因子 |
Research Abstract |
【研究目的】本研究では培養複合口腔粘膜(EVPOME)から培養上清中に放出されている、血管新生、創傷治癒に関連する成長因子を測定した。 【材料と方法】EVPOMEを作製する過程で、口腔粘膜上皮細胞培養12日目(Cl2)、EVPOME培養2、6、12、18日目(それぞれE2、E6、E12、E18)の培養上清を採取し、ELISA法によりVEGF、b-FGF、PDGF、IL-8、TGF-b1、EGFの放出量をそれぞれ測定した。 【結果】VEGFは申請者の以前のデータと同様に、C12では多量のVEGF放出が認められ、E2、6、12、18でも恒常的に放出されるのが確認された。 b-FGFは、C12、E6、E12、E18ではほとんど認められなかったが、E2では平均18pg/mlの放出が確認された。PDGFはC12で平均106pg/mlとサンプル中最も多い放出量であり、EVPOMEのサンプルはそれに比べ少ないもののE2で7.8、E6は4.1、E12は18.0、El8は17.5pg/ml認めた。 IL-8においてCl2は122.8pg/ml、E2で1856pg/mlと多量の放出を認めたが、E6、12、18ではほぼゼロであった。TGF-B1はC12で17.2、E2で12.4pg/mlであったが、E6、12、18ではほとんど認めなかった。 EGFは培地に基本的に含まれており、EpiLife252pg/mlが検出された。C12では10.1pg/ml、E2では177pg/mlと量が減少したが、E6、12、18では培地で認められた量と差がなかった。 【考察】EVPOMEの培養が進むと、成長因子の放出量は減少する傾向にあり、EGFの使用量は減少することにより、EVPOMEは上皮化亢進とともに上皮として成熟、分化も亢進することが考えられた。
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