2009 Fiscal Year Annual Research Report
テーラーメード医療に向けたDNAエピジェネティックス定量
Project/Area Number |
20791516
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松崎 秀信 Okayama University, 病院, 助教 (70325124)
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Keywords | 臨床 / 薬理 / 遺伝子 / 発現制御 |
Research Abstract |
平成21年度は、分子標的抗癌剤FR901228の標的血管新生阻害遺伝子の特定と,それらに生じるエピジェネテイックスの変化量に基づく血管新生阻害効果スクリーニングテストの確立を目指した。研究計画当初、DNAチップを用いて,FR901228投与前後のRNAで発現変化した遺伝子の検索を外部機関に依託予定としていたが、SuperArray社RT2 Profiler PCR Arraysを用いたリアルタイムRT-PCR(カタログ番号APHS-028)での網羅的血管新生関連遺伝子解析が可能となったため、ヒト口腔癌由来細胞株7株(HSC4, HSC3, HSC2, KB, SAS, Hep2, HO-1-u-1)についてFR901228投与前後の各血管新生関連遺伝子発現変化を検討した。RT2 Profiler PCR Arraysは、血管新生関連遺伝子として、転写因子群、接着因子群、サイトカイン、ケモカイン群、プロテアーゼ、各種阻害因子とマトリックスタンパク群、増殖因子とレセプター群を対象として作製されたキットを用いた。その結果、FR901228投与後において、matrix metallo proteinase(MMP)ならびにTissue inhibitor of metallo proteinase(TIMP)発現が有意に低下する細胞株を数株認めた。さらに、KURABO社血管新生キットを用いて、FR901228のHUVEC(血管内皮細胞)の管腔構造形成への影響を検討したところ、FR901228濃度依存的に管腔構造形成が低下し、血管新生能が低下することを示唆することが出来た。今後は、RT2 Profiler PCR Arraysで得られたFR901228ターゲット遺伝子を対象として、その制御機構などを検討していきたいと考えている。
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Research Products
(4 results)