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2008 Fiscal Year Annual Research Report

唾液腺再生医療を目指した唾液腺分化機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20791533
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

碇 竜也  Kyushu University, 大学病院, 助教 (70380467)

Keywords唾液腺 / 再生医療
Research Abstract

胎齢13.5日の胎仔マウスより顎下腺を摘出し、コラゲナーゼおよびトリプシンで分散処理し単一化した細胞を、高濃度でI型コラーゲンゲル中に滴下しフィルター上で培養を行った。細胞集合塊の上皮細胞は培養後速やかに密集し、分枝形成、続いて腺腔や管腔を形成した。長期培養すると管腔は嚢胞様に肥大化し、組織の大部分を占めたが、辺縁では腺腔構造が保たれていた。
唾液腺の分化マーカーとしてアルシアンブルーおよびアクアポリン5を用いた。再構成組織の腺腔にはアルシアンブルーに染色される粘液が観察され、免疫組織化学染色所見では腺組織の腺腔側にアクアポリン5の発現を認めた。さらに、唾液腺組織再構成における細胞外基質の影響を観察するために種々の基質を用いて検索を行った。コラーゲンゲル中にフィプロネクチンを添加することで小葉数は増加し、腺腔側でのアクアポリン5の局在が明瞭になった。この所見は、出生時期のマウス顎下腺組織に類似していた。また、抗インテグリンα1、α2、α3中和抗体を添加した場合も小葉数は増加し、アクアポリン5の腺腔側への局在が明瞭になった。一方、抗インテグリンα5中和抗体を添加すると、導管腔の空砲化が促進した。
また、in vivoでの形態変化を観察するため腎被膜下移植実験を行った。結果、この細胞集合塊を腎被膜下に移植しても組織再構成が可能であった。
これらの研究で、胎生期の顎下腺細胞は分散させても密な集合塊を作ることで組織を再構成することが示された。また、この器官培養法は胎生期の唾液腺分化過程を再現することが可能であり、組織再生の過程を観察するのに有効な手段の一つであると考えられた。

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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