2010 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌患者の血漿中の薬剤耐性因子のプロテオーム解析による同定ならびに臨床への応用
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20791535
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
吉武 義泰 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (00423682)
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Keywords | 癌 / 歯学 / プロテオーム / 蛋白質 / 遺伝子 |
Research Abstract |
本研究は、cDNAマイクロアレイ解析法による癌細胞と正常組織における2万種類を超える遺伝子の発現量を比較解析した結果を用いて同定した腫瘍特異抗原分子の中から、癌特異的に高頻度で高発現している抗原を厳選し、薬剤耐性の遺伝子を探し出すことを目的としている。選択できたあかつきには、抗癌剤を使用する前にそれらの蛋白質の発現を確認することでより効果の得られると予測できる抗癌剤を選択することができるようになり(抗癌剤選択の際の基準とすることができる)、より効果的なオーダーメイド治療が可能となる。さらに、癌の早期発見・診断ならびに免疫療法に利用できる抗原分子を選びだすことも目的としている。これらの抗原分子を同定することによって、腫瘍マーカーとして癌の進展状況や治療効果の判定に利用するとともに、これらの腫瘍抗原を認識して攻撃できる細胞傷害性T細胞(CTL)およびヘルパーT(Th)細胞の存在を確認できることとなる。すなわち、抗腫瘍免疫療法への応用を目指すことも可能となる。現在、われわれが同定した薬剤耐性遺伝子や腫瘍抗原分子の中には、癌遺伝子様の性質をもつものが複数存在しており、これらの抗原遺伝子を発現している癌細胞(cancer stem cell)の存在も調べている最中である。現在、口腔癌に発現している癌特異抗原分子を数種類同定し、確認を行っている状況である。
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[Journal Article] Phase II Study of Preoperative Concurrent Chemoradiation Therapy with S-1 in Patients with T4 Oral Squamous Cell Carcinoma.2010
Author(s)
Tomoko Nomura, Ryuji Murakami, Ryo Toya, Keiko Teshima, Aya Nakahara, Toshinori Hirai, Akimitsu Hiraki, Hideki Nakayama, Yoshihiro Yoshitake, Kazutoshi Ota, Takehisa Obayashi, Yasuyuki Yamashita, Natsuo Oya, Masanori Shinohara
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Journal Title
Int J Radiat Oncol Biol Phys.
Volume: 76
Pages: 1347-1352
Peer Reviewed