2008 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍免疫学的観点から検索した予後と相関する分子腫瘍マーカーの探索
Project/Area Number |
20791536
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福間 大喜 Kumamoto University, 医学部・附属病院, 医員 (40467981)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 免疫学 |
Research Abstract |
まず始めにCytotoxic moleculeであるGranzyme Bの特異的な阻害分子で、抗アポトーシス分子であるProteinase inhibitor 9(PI9)の細胞レベルでの発現を検討するために、口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞株であるSAS, HSC3, HSC4等を用いて蛋白、m-RNAの抽出を行っている。また腺様嚢胞癌細胞株も入手しており、培養実験を行う準備を進めている。これも同様に蛋白、m-RNAの抽出を行い、PI9の発現に関してウエスタンブロットにてタンパクレベルでの発現を、RT-PCRを用いてm-RNAレベルでの発現の解析を順次進める予定である。 また、当科にて一次治療を行った口腔扁平上皮癌患者の癌部の切除標本を用いて免疫組織化学染色を行い、PI9の発現の有無を解析するために、詳細な標本の抽出作業を行っている。これは患者に対して施行された治療(外科療法単独、化学放射線療法+外科療法、術後の維持療法の有無など)や、術後再発の有無、後発転移の有無、生存率についてのデータで、上記in vitroのデータや、各々の患者標本のPI9の免疫組織化学染色の結果と、その臨床的な予後との相関性の有無について解析を行う際に用いるものである。また、症例数は口腔扁平上皮癌患者と比較すると少ないが、腺様嚢胞癌患者においても同様の解析を行うために標本の抽出作業を行っているところである。
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