2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノフラーレンの口腔癌診断、治療への応用に関する基礎研究
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20791541
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
山本 哲彰 Kyushu Dental College, 歯学部, 助教 (50397923)
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Keywords | 口腔悪性腫瘍 / フラーレン |
Research Abstract |
癌細胞には数十ナノサイズの粒子を特異的に細胞内に取り込むサイズターゲティング機能があることが解明されつつあり、数十ナノサイズのフラーレン類が癌細胞中に特異的に取り込まれる事が確認されている。さらに、フラーレン類はDNAと結合し、ベクターとしての高い能力を持つ事も報告されており、癌の遺伝子治療への応用の可能性も持っている。その他にも、フラーレン誘導体は可視光線照射により活性酸素を生成することが確認されており、癌の光線力学治療への適応も期待されている。 現在の成果として、口腔癌細胞の株化は継代中であり、今後安定して株化するか培養中である。現在1年以上安定した細胞はまだ無いため、今後も培養を持続する予定である。 フラーレンの細胞毒性についての検討については、ヒト口腔粘膜を採取し、口腔粘膜由来正常上皮細胞OEを用いて検討を行っている。n数が少ないため確実なデータでは無いが安全であると考えられるも、今後もn数を増やす予定である。 口腔癌細胞へのナノフラーレンの導入条件の検討をヒト口腔癌細胞株HSC3、HSC4を用いて行っている。培養メディウムに混和するだけでは取り込み効率が悪いため、より良い取り込み効率を得るため、現在、超音波導入装置(ソニトロン2000)を用いてある程度導入が可能であるが、DDSや診断に使用可能な状況までは至っていない。
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[Journal Article] New Trend and Advances in Oraland Maxillofacial Imaging2009
Author(s)
Yasuhiro Morimoto, Tatsurou Tanaka, Noriaki Yamamoto, Masaaki Kodama, Yuji Seta, Manabu Habu, Masafumi Oda, Shinji Kito, Nao Wakasugi, Shinobu Takeda, Yasuhiro Fukai, Takatoshi Tokitsu, Megumi Tomikawa, Kazunari Matoba, Yoshihiro Yamashita, Izumi Yoshioka, Tetsu Takahashi, Kazuhiro Tominaga
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Journal Title
Current Medical Imaging Review 5-4
Pages: 226-237
Peer Reviewed