2009 Fiscal Year Annual Research Report
新奇細胞間蛋白質による象牙芽細胞の分化機構の解明とその制御
Project/Area Number |
20791583
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩本 勉 Tohoku University, 病院, 助教 (90346916)
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Keywords | 歯胚発生 / 象牙芽細胞 / マトリックス蛋白 / 細胞間蛋白 |
Research Abstract |
われわれは歯胚形成メカニズムを明らかにする目的で歯の遺伝子ライブラリーの作成を行い、歯の発生に関わる遺伝子の包括的な解析を行っている。これまでわれわれが着目した新奇遺伝子TM14は、fibulinと相同性のある新奇のFibulin familyに属する細胞外マトリックス蛋白で、Fibulin 7と命名した。組織間においては歯に発現が強くみられ、とくに象牙芽細胞に発現しており、細胞接着に関わっていることを明らかにした。 また、バイオインフォマティカル解析手法を用いて同定したPannexin3は、硬組織(歯、軟骨、骨)に発現が強い新奇の細胞-細胞間結合蛋白質である。その発現をin situ hybridization法並びに免疫染色法にて解析を行ったところ、歯においては、象牙芽細胞、とくに前象牙芽細胞に限局した特異的な発現を示し、長管骨成長板においては、前肥大軟骨細胞に特異的にその発現が認められた。それぞれの歯、軟骨の分化モデルである象牙芽細胞、軟骨様細胞の各細胞株を用いて、それぞれ分化させるとTI-3が誘導されることが明らかになり、本遺伝子を強制発現させることによってそれぞれの分化を促進することがわかった。逆にsiRNAを用い遺伝子発現をknockdownさせると、その分化が抑制されることがわかった。 これまでに硬組織に特異的な細胞-細胞間蛋白質の報告はなく、この遺伝子の解析は歯の発生にとどまらず硬組織形成メカニズムを明らかにするうえで重要な遺伝子になると考えている。
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Research Products
(9 results)