2009 Fiscal Year Annual Research Report
急性期病棟でのチームナーシングにおける小規模看護チーム単位と看護拠点の再構築
Project/Area Number |
20791656
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 玲奈 Hokkaido University, 大学院・保健科学研究院, 助教 (10431313)
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Keywords | 看護拠点 / チームナーシング / 小規模看護チーム単位 / 急性期病棟 / 看護必要度 |
Research Abstract |
本年度は,看護拠点の数の違いによる患者配置の現状や相違を明らかにすることを目的として研究を行った。本研究は,研究代表者の「看護拠点の位置と看護・医療チーム体制に伴う病棟環境と情報環境要因の関連性」(科学研究費補助金(若手研究スタートアップ))の研究課題を発展させたものであるため,上記研究課題での調査結果と昨年度調査を行った急性期病院の1病棟における看護必要度調査を重症度の指標として両者を比較し,分析を行った。その結果,看護拠点が1ヶ所の病棟においては同じ病棟内での患者の病室間移動(以下,転室)の半数は重症度(看護必要度得点)の変化によるものであったが,中央の看護拠点以外にも看護拠点が複数ある病棟での転室は,患者の重症度の変化であるとは考えにくかった。また,看護拠点が1ヶ所の病棟では,患者の転室は看護拠点からの近さと病室の種類(個室か4床室)を検討し,転室先の病室を選択していると考えられた。さらに,同病棟では重症度が高くなった場合でも,看護拠点近くの病室には他の重症患者が配置されていることが多く,看護拠点近くに転室できない状況があることも推察された。一方で,看護拠点が複数ある病棟では,転室自体の回数も少なく,看護拠点から遠い位置にも看護必要度得点が高い患者が配置されていた。これらのことから,中央の看護拠点以外の看護拠点があることで,中央の看護拠点から遠い位置でも転室をすることなく患者管理ができる可能性があることが示唆された。
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