2010 Fiscal Year Annual Research Report
急性期病棟でのチームナーシングにおける小規模看護チーム単位と看護拠点の再構築
Project/Area Number |
20791656
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 玲奈 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 助教 (10431313)
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Keywords | 看護拠点 / チームナーシング / 看護チーム単位 / 急性期病棟 / 看護必要度 |
Research Abstract |
急性期病院の病棟平面計画において、看護拠点は看護単位に1ヶ所が主流であったが、情報の電子化により看護拠点の分散化が可能となった。よって、本研究では看護拠点を分散する場合の数や機能を検討してきた。 これまでの看護師の動線の分析、受け持ち患者の物理的環境、看護必要度等の分析により、看護拠点の機能や数は看護チームが受け持つ患者数や患者のケア内容と関連しており、日々変化する看護ケアニーズに応じた看護単位規模の検討が必要であると考えられた。看護単位規模の変更が困難な場合でも、チームナーシングにおいては、チームごとなどによる看護拠点の分散化や集約化を計画することで、看護効率が変化し、ベッドサイドを中心とした看護活動の実現の可能性も考えられた。さらに、急性期病棟での看護必要度と看護師の患者への訪問回数等のケアとの関連を明らかにした。この意図は、看護師が移動に費やしている物理的要因と、病棟全体の看護必要度の得点分布の分析に基づき、患者の安全性の保障の観点から看護チームもしくは看護単位の規模を検討し、看護拠点の数を明らかにすることである。この分析結果から、看護必要度と患者への訪問頻度との関連を導き出した。また、看護ケアにおける準備行為にも注目し、分散拠点の可能性を検討した。これらの検討により、病棟毎の看護拠点の数の必要性を推測することが可能であると考える。今後は、この結果を基に、患者の看護ニーズに応じた看護拠点の数や機能について、実際の急性期病院の病棟建築計画における実現可能性について検討する必要がある。
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