2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791673
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
宮芝 智子 University of Hyogo, 看護学部, 講師 (20321119)
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Keywords | 看護技術 / 演習 / 看護学生 / 自己評価尺度 / 学習過程 |
Research Abstract |
「看護技術演習における学習過程自己評価尺度(暫定版)」の信頼性・妥当性の検討 平成20年度に看護技術演習における学習活動を看護学的視点から質的帰納的に概念化した研究(宮芝他,2007)を基盤とし、9下位尺度63質問項目からなる「看護技術演習における学習過程自己評価尺度(暫定版)」を作成し、専門家会議、パイロットスタディを経て内容的妥当性を確保した。平成21年度は、全国調査を行い暫定版尺度の信頼性・妥当性を検討し、尺度の完成を目指した。 ネットワークサンプリングにより抽出した看護基礎教育機関に在籍する学生3844名を対象に暫定版尺度を用いて調査を実施した。質問紙回収数は724(回収率18.8%)、有効回答712であり、これを分析対象とした。対象者が在籍する看護基礎教育機関は大学254名(35.7%)、短期大学22(3.1%)、専門学校414(58.1%)であった。1.質問項目の選定:α係数、相関係数、因子分析の結果に基づき、各下位尺度が4項目から構成されるよう項目を選定し、9下位尺度36質問項目からなる学習活動自己評価尺度(看護技術演習用)を再構成した。2.信頼性・妥当性の検討:(総得点は107点から315点の範囲にあり、平均223.9点(SD35.7)であった。正規性の検定の結果(z=0.543,p=0.930)は、総得点の分布が正規分布であることを示した。尺度全体のα係数は0.94であり、各下位尺度のα係数は0.72から0.86の範囲にあった。主因子法によるバリマックス回転を用いた因子分析の結果、9下位尺度を反映した9因子が抽出され、累積寄与率は55.5%であった。以上は、この尺度が信頼性・妥当性を確保していることを示す。 次年度は、看護技術演習における学習過程の質に関係する特性の解明に向けて分析を進める予定である。
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