2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791681
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
佐竹 澄子 St. Luke's College of Nursing, 看護学部, 助教 (40459243)
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Keywords | 副交感神経活動 / 感情 / 自律神経活動 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、文献検討を行った。CINAHLにおいて、「parasympathetic nerve」と「feeling」を過去15年間で検索した結果、18件が検索された。ほとんどの文献が、医学系の病態との関連をテーマとした文献であり、治療効果の検証に副交感神経活動を測定指標としていた。その中でも、3件鍼治療の効果を検証した文献があり、鍼治療の効果として副交感神経活動が優位になることによって、リラックスした穏やかな状態をもたらすと述べており、昨年度の文献検討と同様に従来通り、副交感神経活動が優位な場合はリラックスした状態であり、交感神経活動が優位の場合は不安や緊張がつよい状態という指標として使用されていた。また、「parasympathetic nerve」と「nursing」を検索した結果、33件が検索された。 神経因性膀胱や頭部外傷による神経損傷等の疾患の看護に関する文献やがほとんどを占めており、看護ケアを測定する指標として副交感神経活動を使用していた文献は、日本における足浴の効果を検証する研究1件のみであった。海外では看護ケアの効果の測定指標として、自律神経活動を指標としている文献がほとんど見られないと言えた。 以上の文献検討を踏まえて、自律神経活動の中でもその人にとってリラックスした状態を示すとされる副交感神経を指標として研究を行うことが可能であることが分かった。研究2として、健常者への聴覚刺激を行うことにより、副交感神経活動が交感神経活動よりも相対的に優位となる場面を作り、その時の主観的な感情を明らかにする研究を計画中である。
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