2008 Fiscal Year Annual Research Report
外来放射線治療を受ける患者への治療開始前看護介入プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
20791708
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
黒田 寿美恵 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 講師 (20326440)
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Keywords | 外来放射線治療 / がん患者 / 外来看護 / 看護相談 / 情報提供 |
Research Abstract |
生活の支援を職責とする看護師は, 外来放射線治療に伴って生じる身体症状への対処や変化した生活を主体的に生きられるようセルフケアを促進する援助を行わなければならず, そのための手段としては, 教育的側面と相談的側面の両者を用いる必要がある。そして, その援助は治療開始前, すなわち治療が決定した時点から治療終了後にわたって継続的で組織化されたもの, つまり一連の看護プログラムとして提供することが重要である。 研究の全体構想は, 外来放射線治療を受ける患者への教育・相談機能をもつ, 治療開始前から終了後6カ月にかけて継続的で組織化された一連の看護プログラムを開発することである。本研究はその第1段階として, 放射線療法を受けることが決定した時点から治療開始までの期間に, 情報提供及び相談機能の併存した看護介入を実施し, それによる患者の対処能力や情緒的反応への効果を検証することを目的としている。看護介入は放射線科外来に放射線治療目的で受診した日に開始し, 治療開始日に終了する。介入方法は, 放射線治療が決定した日に, 必要な情報提供を行い, 同時に心理面に対する介入を実施し, 治療開始までの期間に電話あるいは来院による看護相談に応じることを説明する。介入の効果は面接により評価する。 20年度は, 介入プログラムの作成に着手した。情報提供内容の精選および心理的介入方法の検討のために, 学術論文の検討と並行して面接調査を実施した。面接調査は, 初めて放射線治療を受ける患者20名を対象に, 放射線治療を受けることが決定した時点から治療開始日の時期に, その間に必要とした情報および心理状態についてデータを得た。現在データの質的帰納的分析を実施している。
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