2008 Fiscal Year Annual Research Report
壮年期脳卒中患者の在宅療養に向けたセルフエンパワメントを高める看護ケアの構築
Project/Area Number |
20791709
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
水津 朋子 Kochi Women's University, 看護学部, 助教 (70405538)
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Keywords | 脳卒中 / セルフエンパワメント / 壮年期 / 在宅療養 |
Research Abstract |
文献検討を行った結果、看護・リハビリテーション・障害者福祉領域において、当事者自らが力を発揮する「セルフ・エンパワメント」 (安梅 : 2004) という概念を用いた研究は見当たらなかった。類似の研究として、千田(2007)は「生きる意欲を再生する」という概念を用いて研究を行い、在宅脳卒中障害者の「生きる意欲を再生する体験」の意味として、1. 障害のある自分に生きる力を発見し、生きようと決意する、2. 他者との関係が生きる意欲を支える、3. 他者や世界との新たな関わり方を見出す、ことを明らかにした。しかしながら、脳卒中患者を対象に、生きる意味を生み出すセルフ・エンパワメントに焦点を当てた研究は、依然少ないのが現状である。そこで本研究の研究計画を見直し、まずは壮年期脳卒中患者が、退院後の生活を準備や生活において、どのような時期や状況、場面で自らが力を発揮したり、主体的な在宅療養を感じることができたのか、を明らかにすることとした。そしで、壮年期脳卒中患者が感じたり、体験している「セルフ・エンパワメント」を明らかにした上で、セルフ・エンパワメントを高める看護ケアを検討・構築し、看護援助のモデル化を試みることとした。そのため、まず壮年期脳卒中患者にインタビューを行うこととした。インタビュー方法には、日常生活の延長線上の「現実そのまま」の情報に接近でき、対象者同士がお互いの発言によって交互作用が得られ、話題が発展されていく点を生かし、フォーカスグループインタビュー法を参考にしながら、インタビューガイドを作成していくこととした。
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