2009 Fiscal Year Annual Research Report
慢性心不全患者の療養行動支援のための身体活動セルフモニタリング評価尺度の開発
Project/Area Number |
20791716
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
服部 容子 Konan Women's University, 看護リハビリテーション学部, 講師 (20337116)
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Keywords | 慢性心不全患者 / セルフモニタリング / セルフマネージメント |
Research Abstract |
慢性心不全患者のセルフモニタリングを「良好なセルフマネージメントおよびQOLの改善を導くために、心不全に伴う身体症状の変化、身体活動の変化、体調管理の状況について自覚または測定し、その内容を解釈すること」と定義し、それに関する実態調査をインタビューにより実施した。 インタビューでは、「自分の体調を確認するためにどのようなことをしているのか?」と「自分の状況を把握したら、それらをどのように解釈しているのか?」という2点を主な質問とする半構造化面接を行った。最終的に、内容の飽和に至るまで(これ以上、新しい内容が出現しなくなるまで)、23名の対象者にインタビューを実施した。次に、インタビューを逐語録におこし、その内容から、慢性心不全患者が日常生活で体調の「自覚」や「測定」として行っている内容と、それらの情報を「解釈」として行っている内容を抽出し、分類整理した。そして、抽出された内容を調査票にふさわしい文章へと転換し、ワーディングの検討を行った。内容妥当性の検討は、質的研究に詳しい研究者と循環器看護の経験のある研究者5名で実施した。その結果、調査票案は質問項目38項目となった。回答方式は、「そう思う」から「そう思わない」までの5段階で評価するリッカート尺度によるものとし、心不全患者が日常生活で行う体調の「自覚」「測定」「解釈」に関する調査票案を作成した。 この調査票は、心不全患者が自分の健康管理をするうえで、自分の状況をどの程度把握しているかを示す指標となるため、看護師は患者の健康管理上の課題と療養生活支援に活用し、患者の心不全増悪および再入院を防止する手立てとして活用していくことが可能になると予測される。 今後、この調査票案を多数の患者に実施し、因子分析を行い、調査票の信頼性と妥当性を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)