2010 Fiscal Year Annual Research Report
病児・障害児を含めた家族の健康支援の評価に役立つ測定用具の開発
Project/Area Number |
20791723
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村山 志保 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20361462)
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Keywords | 医療・福祉 / 病児・障害児 / Family Health / 保育所 / 感染症 |
Research Abstract |
慢性疾患や障害をもちながら地域で生活する子どもを含めた家族の支援、特に、保育所における児と家族の健康支援において、疾患や障害を有する児のみならず、健康児とその家族にとっても非常に重要な感染症対策に関して、現在行なわれている支援やその課題について調査を行なった。 東京都及び近郊の保育所に勤務する、経験の豊かな看護職及び保育士を対象に、面接調査を行なった。感染症対策として、看護職が、保育所内の職員、保護者、嘱託医との連携・協力体制を構築していること、専門性を発揮して児の観察・アセスメントを行なっていること、慢性疾患児などハイリスクな児への個別的対応を行なっていること、等が明らかになり、保育所の設備面の問題や、多職種での対策の徹底等を課題として認識していることが明らかになった。 本調査の結果、これまで詳細に記述されていなかった、保育所における感染症対策とその中での看護職の役割が明らかになり、児と家族への健康支援とその評価に役立つチェックリストの作成に向けた、項目作成の示唆を得ることができた。今後、さらに他の支援分野についても調査が必要である。 また、感染症対策において、看護職が認識する課題が明確になったことも意義が大きい。これについてもさらに研究を進める必要があり、各課題に関して現状をより詳しく明らかにしたうえで、より効果的な感染症対策に向けて、保育士、看護職をはじめ、保育に携わる各職種、児の保護者、地域における保健福祉の各機関がもつニーズを調査していくことが重要である。
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