2008 Fiscal Year Annual Research Report
新生児の簡易式行動評価スケールの開発-母親が育児に対する自己効力感をもつために-
Project/Area Number |
20791724
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
安達 真由美 Niigata University, 医歯学系, 助教 (40361894)
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Keywords | 新生児 / 育児 / 行動評価 / 愛着行動 |
Research Abstract |
1. 文献収集と文献レビュー : 新生児の行動評価に焦点をおいた研究や, 母親の育児に対する自己効力感に関する文献収集をおこない, 行動評価のスケールと成り得る反応・要素を抽出した。また, 母子の愛着形成に関する文献レビューをおこない, 愛着の評価の指標, 愛着形成に影響を及ぼす要因について考察した。その結果, 児の反応・成長の過程を見ながら児と関わっていくことで, 母親としての役割を見出し, 児に対して愛着を深めることにつながっていくと考えられ, 母と児の両方を研究対象として進めていくことが必要であると確認できた。 2. インタビュー内容の整理と分析結果 : 施設助産師と開業助産師の経験をもつ助産師のインタビューデータより, 母親の育児に対する自己効力感を高めるためには「分娩時の環境調整」「対象が納得いく分娩」が重要ではないかという見解を得た。 3. 新生児の行動評価指標の洗練化を図るための助言 : 母子間コミュニケーションのメカニズムについて研究をおこなっている専門家に, 新生児の行動評価指標の洗練化を図るための助言を得た。行動評価の際に, 新生児の視覚・聴覚・触覚を含めた評価法を用いていくことが基本となるのではないかという考察ができた。 4. 次年度の課題 : 今年度得られた要素を基に, 行動評価スケールを試作し, 出生直後の新生児の行動評価観察と母親の児への愛着尺度・自己効力感調査を出生時・退院時・1ヵ月健診時に経時的に実施する。その分析結果から, 母子相互の愛着形成の関連性を考察・検討する。
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