2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791732
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
角川 志穂 自治医科大学, 看護学部, 講師 (70325918)
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Keywords | 祖父母 / 教育 / 孫育て |
Research Abstract |
本研究は、孫育てに関わるすべての祖父母に、祖父母教育の一環として、妊娠中から幼児期までの基礎的知識と、祖父母の役割について盛り込んだ『孫育て手帳』を開発することを目的とする。 昨年度実施した、孫育て手帳に関する祖父母へのニーズ調査の結果をもとに、今年度は孫育て手帳の作成を行った。昨年度の調査では、祖父母からのニーズとして、乳幼児期の知識に関する希望が多く、「子どもの注意したい身体症状」や「乳幼児突然死症候群の予防」、「乳幼児の安全」といった項目について強い要望があった。しかし、祖父母は里帰りなどで妊娠期から関わっており、先行研究では妊娠期における食事や妊婦の生活について、戸惑いがあることが明らかになっていたことから、今回の手帳には乳幼児に関する内容だけではなく、妊娠中に起こりうる異常やその予防策についての知識も盛り込んだ。 現在の祖父母世代は40~70歳代と幅広く、勤務をしている人が多いことから、読みやすいフォント設定と、育児に関して文字だけの説明にならないように、できるだけ絵や図を挿入し、読みやすい工夫を行った。また、医学用語の使用を避け、わかりづらい言葉がないか、手帳の素案ができた時点で複数の祖父母に読んで頂いた。その後、祖父母から意見をもらい、内容の加筆・修正を行った。さらに、現在、乳児を子育て中の母親に、育児をしていく中で工夫している点(たとえば、簡単な離乳食の作り方など)や、乳児が好んだ絵本・手遊びについて意見をもらい、手帳を作成する際の参考とした。 今後、この手帳を孫育てセミナーなどで配布し、孫育てに向けて妊娠中から祖父母としての心構えができるよう活用していきたい。さらに、随時祖父母から手帳に関する意見をもらい、内容の修正を行っていくことで、より孫育て手帳を身近なものとして、有効に活用してもらえるよう、精査していく。
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