2009 Fiscal Year Annual Research Report
母体搬送となった女性の搬送前後のストレス要因と看護ケアの取り組みについての検討
Project/Area Number |
20791734
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西方 真弓 Niigata University, 医歯学系, 助教 (90405051)
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Keywords | 母体搬送 / 周産期 / 困難さ / 助産師 / 看護 |
Research Abstract |
昨年度に続き、周産期医療施設の看護職を対象に聞き取り調査を実施した。昨年度得られた結果と合わせてデータの整理と分析・解釈を行い、検討を行った。その結果、周産期医療施設で働いている助産師は、母体搬送の場や搬送となった女性に関わる際に感じている困難さとして以下の5つのカテゴリーが抽出された。カテゴリーは、【緊急性・救急性を優先するために生じるもどかしさ】【自責の念やわだかまりを抱えた出産体験への支援】【準備が整わないまま受け入れる緊張感】【医師・他部門との協働によるジレンマ】【緊急の対応に関する指導体制の不備】であった。その困難を克服していくための認知および手段として【当事者・家族の心情に配慮した支援への心がけ】【全体をコーディネートしながら見渡す能力の修得】【適切な情報提供】【出産体験の振り返りによる再構築】【搬送受け入れ体制のシステム化】【周産期医療に携わる医療者としての気概】の6つが抽出された。この結果を、関連学会で発表する予定である。また、当事者への聞き取り調査に向けた準備を行った。周産期母子医療センター2施設の管理者に研究協力依頼と、聞き取り調査を実施していくに当たり施設スタッフから情報収集を行った。今後、母体搬送となった当事者である女性が搬送前後に受けるストレスや困難さについてデータの収集、分析を行い明らかにする。分析結果から、母体搬送となった女性の支援に向けて検討を行っていく。
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