2008 Fiscal Year Annual Research Report
軽度発達障害の子ども・家族への肥満対策プログラムの検討
Project/Area Number |
20791739
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
鴨下 加代 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 助教 (50364120)
|
Keywords | 小児看護 / 小児肥満 / 発達障害 |
Research Abstract |
本研究では、学童期で軽度発達障害をもつ肥満の子どもの肥満解消に向けた保健指導プログラムの立案をすることを目的としている。平成20年度は、県立広島大学研究倫理委員会の承認を得て、学童期で軽度発達障害をもつ肥満の子どもの保護者に、(1)子どもの肥満についての保護者の認識、(2)これまで家庭で試みた肥満対策について半構成的面接調査を実施し、現在、調査と並行し分析をしているところである。(予定していた研究協力者を得るため、データ収集期間を延長しているところである。) 分析途中ではあるが、家庭では親の経験をもとに肥満解消への取り組みがいくらか試みられていることが明らかになり、肥満解消につながるかどうかは、障害の特徴、発達段階、年齢とその時の環境(所属機関、家族の仕事、家族の価値観など)、またそれらに起因する日常的な親子間のコミュニケーションのあり方が強く影響しているのではないかと考えられた。そのため、看護職として肥満の保健指導を行なう際は、子どもへの発達に応じた指導とともに、家族のコミュニケーションあり方を踏まえ家族のエンパワーメントをはかるための指導を取り入れたプログラムが必要なのではないかと考えている。また、そのためには、作業療法士や言語聴覚士、学校教諭などの多職種との上手な連携が求められていると考えられる。 本調査の結果をもとに、看護職が行う肥満解消プログラムを立案し、次年度、検証していく予定である。
|