2008 Fiscal Year Annual Research Report
救急医療における家族の意思決定を支援する看護介入モデルの開発
Project/Area Number |
20791741
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
平原 直子 Kurume University, 医学部看護学科, 助教 (80382399)
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Keywords | 救急看護 / クリティカルケア / 家族看護 / 意思決定 |
Research Abstract |
本研究は、救急医療の現場で家族がおこなう意思決定を支える看護介入モデルの開発を目的としており、今年度は「救急医療における家族の意思決定」について概念の検討をおこなった。 既存文献では、医療倫理学および法学的な側面から患者の意思決定権、家族の代行判断の範囲を検討した。また、救急医療の現場で働く看護師が「救急医療における家族の意志決定」をどのように捉え、実際にどのような方法で患者・家族を支援しているのかを明らかにするために救命救急センターに勤務する看護師2名に個人面接、救命救急センターに勤務する看護師3名にグループ面接を実施した。対象者は3施設の救命救急センターに専属勤務している看護師であった。救急医療における意思決定が必要な状況への捉え方は先行文献に挙げられている意思決定項目と相違なかった。意思決定が必要な家族への看護介入方法や介入後の評価内容には個人差があり、看護師の経験的知識や家族観が大きく影響している可能性が示唆された。また、家族の意思決定を支援するための看護介入を行ううえで業務量の調整や医療職種間の連携が課題として挙げられた。 今後は、これらの結果を再考したうえで対象者を増やし救急医療における家族の意思決定への看護介入の現状分析を進め、救急医療における家族の意思決定を支援する看護介入モデル案を作成していく予定である。
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