2009 Fiscal Year Annual Research Report
救急医療における家族の意思決定を支援する看護介入モデルの開発
Project/Area Number |
20791741
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
平原 直子 Kurume University, 医学部, 助教 (80382399)
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Keywords | 意思決定 / 救急看護 / 家族看護 |
Research Abstract |
救命救急センターに勤務する看護師からの聞き取り調査の結果、救命救急センターで看護師が行っている家族への意思決定を支援するための看護援助は、家族への直接的な援助のほか、患者の家族と他の医療者とを結びつける関係調整、個々の家族に応じた社会・経済的な問題への対処、精神的な側面への援助など広範に渡っていた。また同調査の結果では看護師としての職務経験や教育背景の違いにより家族アセスメントの内容や援助内容が異なることが分かった。 家族の一員が緊急入院をした経験を持つ者を対象とした聞き取り調査では、入院治療に関わる意思決定や家族が患者の療養生活を支援するために必要となる医療情報および医療者に期待する支援内容は、看護師が実施しようとしている介入と異なっていた。また、家族員の家庭内や社会的役割によっても医療者へ抱く印象が相異していることが分かった。 次年度は、今年度までに得られた調査結果もとに作成した調査紙を用いて、救命救急センターに勤務する医療者を対象としたアンケート調査の実施、家族の一員が緊急入院をした経験を持つ者を対象としたインタビューを追実施する。それらの結果をもとに「救急医療における家族の意思決定のための看護介入」の概念図を洗練化していく。
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