2011 Fiscal Year Annual Research Report
緊急帝王切開分娩の母親への看護支援:教育的・精神的ケアのガイドライン開発に向けて
Project/Area Number |
20791748
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
横手 直美 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (10434573)
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Keywords | 帝王切開 / 母親 / 出産前教育 / 助産ケア / 精神的ケア / ガイドライン開発 / トラウマ / PTSD |
Research Abstract |
本研究は緊急帝王切開分娩(以下、緊急帝切とする)の母親に対する看護支援の教育的・精神的ガイドライン開発に向けて、分娩形式と産褥期の母親のトラウマの有無、PTSR(posttraumatic stress reaction)、児に対する態度、出産満足度との関連を明らかにし、産後6か月までのPTSRの推移を明らかにすることを目的とした。 妊娠後期、産褥4日、産後1か月、産後6か月にわたる前方視的調査の結果、4時点ともに回答が得られた246名を分析対象とした。そのうち、産後6ヵ月時点でIES-R総得点が25点以上であった13名を高得点群とし、分娩前と分娩時の因子について分析したところ、 高得点群で分娩前にトラウマ体験があった者は38.5%で、全体(246名中17%)の約2倍、こころの問題での受診歴があった者は31%で、全体(246名中8%)の約4倍であった。よって、高得点群には分娩前からのトラウマ性の体験に対する脆弱性が考えられた。分娩時の因子では、過酷な陣痛体験や無力感、医療処置や出産環境の急変に対する心の準備不足についてのトラウマが多かったことから、出産経験や分娩形式にかかわらず、女性が出産体験をどのように認識しているかが重要と考えられた。 一連の分析結果から妊娠期の注意深い問診と産褥早期の出産体験の認識を把握し、ハイリスク者にはカウンセリング等による介入をすることが有効であると考えた。そこで、分娩に起因したトラウマ体験後の女性に産褥早期のグループ・カウンセリングによるRCTを実施したGriffith University (Australia) のGamble教授らの研究グループを視察した。現地では、助産師を活用した介入プログラムの作成プロセスや縦断研究における脱落者の防止策、研究成果の還元方法に関する情報収集および意見交換をもとに、今後の研究発展の示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)