2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域保健活動における協働の実態と保健師の認識に関する研究
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20791756
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗本 鮎美 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00400276)
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Keywords | 地域保健 / 協働 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域保健分野における協働について、文献・事例・フォーカスグループインタビュー等により評価指標を作成し、保健所・市町村保健師を対象とした質問紙調査をおこない、協働の実態と認識を明らかにし、今後の課題を検討することである。平成22年度は、保健師活動における協働の実態を明らかにして、協働の在り方と課題を検討するために、A県内の保健所・市町村で働く全常勤保健師731名を対象に、無記名の自記式質問紙調査をおこなった。調査票と返信用封筒を保健師が所属する担当課に送り、研究について同意が得られた対象から調査票を回収した。調査項目は、基本属性(性別、年代、在職期間、職位、担当分野)、協働の取り組みの有無、協働の取り組み有りの者については、活動の内容(目的、活動の相手、内容、課題や目標を共有するために工夫・配慮した点、解決策を検討し共有するために工夫・配慮した点、役割分担をおこなうために工夫・配慮した点)に関する回答を依頼した。 結果、249名(34.1%)の回答を得た。女性は248名(99.5%)、20代が27人(10.8%)、30代が83人(33.3%)、40代が82人(32.9%)、50代が53人(21.3%)、60代が4人(1.6%)であった。現在おこなっている保健師活動の中で協働の取り組みが有ると答えた者は72人(28.9%)であった。協働の取り組み有りの者の活動内容は、住民主体の健康増進活動の推進や健康づくりの視点からのまちづくりが多く、その他として各健康課題に応じた住民参加の保健活動の展開が挙げられた。課題や目標の共有、解決策の検討と共有、役割分担の際に工夫や配慮した点は様々挙げられたが、業務担当制及び分散配置といった保健師を取り巻く状況の中で、地域住民と共に地域づくりを推進していく難しさが考えられた。
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Research Products
(3 results)