2010 Fiscal Year Annual Research Report
電子メールを用いた保健指導技術向上を目指したアクションリサーチ
Project/Area Number |
20791758
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
齋藤 智子 群馬大学, 医学部, 講師 (00300096)
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Keywords | 特定保健指導 / 電子メール / 保健指導技術 |
Research Abstract |
本研究はアクションリサーチの手法を用いて,群馬県内の特定保健指導に従事する保健師・管理栄養士等の保健指導担当者と研究者との協働により,電子メールを活用した保健指導技術の構築とその実践上の課題を明らかにする。さらに,アクションリサーチの過程の分析から,保健指導技術の向上を図るための方法論を具体的に提案するための知見を得ることを目的とした。 平成22年度は,群馬県内の市町村及び企業等に所属し,特定保健指導に従事している保健師・管理栄養士を対象に,電子メールを活用した保健指導のアクションリサーチを実施しした。具体的方法として,研究参加の同意の得られた保健師・管理栄養士が実際に電子メールを用いた保健指導を保健指導対象者に実施し,その指導プロセスや保健指導の結果をもとに4回にわたる継続した事例検討会を実施した。また,一連の保健指導及び事例検討会の終了後,研究者が保健師・管理栄養士へのインタビューを行い,研究参加による対象者自身の変化等を聴取した。 その結果,電子メールを活用した保健指導の技術として,電子メールを用いた保健指導が活用できる対象者像や対象者選定における留意事項が明らかになった。また,電子メールが有効に活用できる場面や状況,電子メールと他の指導ツールとの組み合わせ方について具体的な方法を示すことができた。 さらに,アクションリサーチの一環として実施した事例検討の方法(保健指導を実践しながらその事例について継続的に事例検討をする場を設定した,事例検討では具体的な指導の内容をリアルに提示し自己や他者の指導方法について研究参加者間でディスカッションし効果的な指導方法を考えていく内容とした等)は研究参加者の即実践への活用につながるだけでなく,保健指導実施者の対象者観,保健指導観の変化や指導方法の広がりにも影響しており,保健指導技術を高めるための効果的な支援方法になりうることが示唆された。
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