2010 Fiscal Year Annual Research Report
ICタグを用いた認知症患者のアセスメント向上のためのスタッフの能力開発
Project/Area Number |
20791766
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山川 みやえ 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80403012)
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Keywords | ICタグモニタリングシステム / 夜間の行動観察 / スタッフの記録 / 認知症 |
Research Abstract |
本研究は、ICタグモニタリングシステムによる患者の客観的な活動データをスタッフのアセスメントと比較し、アセスメントの改善点を探り、効果的なアセスメント方法を開発することである。 研究計画としては、当初は平成20年度に、準備段階として文献レビュー等をする予定であったが、研究協力者の状況により、昨年度からにデータ収集を開始した。その後、病棟の状況等でデータ収集期間は1年間実施し、昨年度の9月で終了した。その後学術論文として発表するために分析、及び論文執筆を継続中である。 予定であったスタッフカンファレンスは9回実施し、カンファレンスと平行してスタッフへの個別インタビューも実施した。これは、当初の計画ではなかったが、カンファレンスを実施するにつれ、さらに詳細なスタッフのアセスメント方法を収集する必要性を感じたためである。 分析結果によるとICタグモニタリングシステムにより把握された夜間の俳徊の内、スタッフの記録で網羅できていた俳徊は25%以下であった。しかしながら、昼間に服用薬物変更や発熱などの身体的問題、午睡や興奮などのエピソードがあった患者ではその日の夜の俳徊の記録が、そのようなエピソードがない日に比べて増えており、注意すべき患者の観察を継続的に実施していることが明らかになった。 成果としては、学会発表が4件であるが、データの分析を詳細にし、現在海外の学術雑誌(American Journal of Alzheimer's Disease and Other Dementia)に1件投稿中であり、さらに1件投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)