2008 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおける死の看取りを含む終末期ケア体制整備への取組
Project/Area Number |
20791788
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
古田 さゆり Gifu College of Nursing, 助教 (10405136)
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 死の看取り / 体制整備 |
Research Abstract |
特別養護老人ホームA施設では、死の看取りを行わない施設方針から、死の看取りを行う施設方針に変更後、終末期ケアに関する資料として、看取り介護に関する指針、看取り介護についての同意書、終末期ケア説明書および終末期ケアの依頼書、ターミナルの記録用紙を作成した。しかし、これらの内容が十分に検討されていなかったため、検討会を繰り返しながら施設職員とともに、看取り介護の指針やマニュアルの作成をおこなった。平成20年度の主な取組としては、作成した看取り介護の指針やマニュアルに基づいて、終末期と診断された高齢者に対するケアへの参画を行い、遺族面接・振り返りカンファレンスの内容も含めた事例検討を通じて、高齢者・家族および施設職員にとって満足できる死の看取りを実現する体制について検討をおこなった。さらに、施設職員を対象に礼施設における死の看取りを含む終末期ケアの実践に対する職員の意識調査を行ったところ、終末期ケアを施設で行うにあたって職員が望むこととして、【終末期ケアに関する勉強会の開催、話し合える場の提供】などが挙げられた。そのため、20年度はその中で具体的に挙げられた、「看取り期の判断」「看取り時における高齢者の状態」「看取りケアに関する高齢者・家族の意思決定」をテーマに、施設職員を対象として学習会を開催した。まだ死の看取りを経験したことのない介護職にとって看取りを行うことに不安があったが、学習会で看取りを行ったことのある職員と意見交換をすることで、不安の軽減に繋がったなどの感想が得られた。 今後も、実践事例への参画および事例検討を繰り返しながら体制整備をおこなうとともに、高齢者・家族だけでなく、施設職員にとっても満足のできる死の看取りを実現するために、職員のニーズに合わせた学習会等を開催できるよう検討していく。
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