2008 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症児の行動評価尺度を用いた療育効果と自閉症児の行動変容が与える母親への影響
Project/Area Number |
20791790
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
別宮 直子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 講師 (30438246)
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Keywords | 自閉症児 / 療育 / 母親 / 行動評価尺度 / 心の健康自己評価質問紙 / 行動変容 |
Research Abstract |
本研究の目的は、自閉症児の療育専門施設に通所を始める自閉症児の母親を対象に、開発した自閉症児の行動評価尺度を、療育前、療育後と記入してもらい、療育による改善を比較し、この評価尺度が変化する自閉症児の行動を的確に捉えているか、また、自閉症児の行動評価尺度とともに母親の精神的健康度を測定し、療育前後の自閉症児の行動変容を数量的に捉えることで、家庭での療育者である母親の精神面への影響を明らかにすること、それにより、母親が操作的に児の行動を捉える意義と自閉症児とその母親への支援の手掛かりを示唆することである。 平成20年度は、書籍等による文献調査, 療育者への質的研究法により療育内容とその分析, 自閉症児の療育を専門に行っている施設への協力依頼, 年間の通所開始人数の把握や本研究調査の療育前からのインターバルを検討, 本年度内に、所属機関の倫理審査委員会の承認を得ることであった。年次を通し、何度か療育施設を訪問し、施設への協力依頼を行った。療育施設の方より、療育の現状、通所開始時期は通所への意欲とともに療育に対する不安を保護者が抱えているといった諸問題等を聴取、調査のインターバルも調査協力対象者の月毎の通所回数や研究協力への負担、変容を捉えられるかを検討し、3ヶ月ごとを5回実施とした。また、年度内を予定していた所属機関の倫理審査委員会の承認も得ることができた。平成20年度は本研究の目的を開始遂行するための準備段階であったが、実施計画に基づき進めることができたといえる。更に、今年度は、本研究でも使用する、作成した自閉症児の行動評価尺度の開発を論文にまとめた。
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