2010 Fiscal Year Annual Research Report
閉じこもり高齢者の死亡および状態悪化リスク要因の検討と応用
Project/Area Number |
20791810
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
椛 勇三郎 久留米大学, 医学部, 講師 (30368964)
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Keywords | 閉じこもり / 高齢者 |
Research Abstract |
平成22年度は,平成23年2月に実施する最終調査にむけて,第2回調査の調査協力者より意見が出された調査内容について再検討を行った. また,第1-2回の調査結果より,「閉じこもりの発生状況が少ないこと」,「選択バイアスの調整が必要であること」,「時間依存性交絡因子の調整の必要性が生じたこと」,「ベースライン調査時の選択バイアスや追跡期間が短いことなどが影響し,調査対象者の要介護認定などの発生状況が想定よりも少ない状態が生じたこと」,「選択バイアスの混入や検出力の低下を最小限にするために,欠損値が存在するケースも最大限に活用し解析する必要」などが生じたため,データ解析の方針を再検討した.その結果,IPTW推定量,Doubly Robust Estimation Method,周辺構造モデルなどの手法を適用し,さらに,非線形効果や複雑な交互作用を比較的容易に扱うことができるデータマイニング手法を用いて,高齢者の閉じこもりに関連する要因を複合的に検討することになった. 平成23年2月に行った最終調査は,第1-2回調査で同意が得られた対象者1,641人に実施し,1,439入(87.7%)から回答が得られた.現在,最終解析に向けて,要介護認定・死亡・転出状況,調査票データなどの入力を行っているところである.今後は,解析結果をうけて,「外出頻度で閉じこもりを定義する場合のカットオフ指標」,「調査時季が異なることによる外出頻度の違い」,「高齢者の閉じこもりによる死亡や状態悪化要因」,「高齢者の介護予防事業」などの検討を進めていく予定である.
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