2009 Fiscal Year Annual Research Report
KnowledgeWorkerを育成するアクティブラーニング環境の構築と評価
Project/Area Number |
20800018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
椿本 弥生 The University of Tokyo, 情報学環, 特任助教 (40508397)
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Keywords | 初等中等教育 / 高等教育 / 批判的読解 / コンセプトマップ / 協調学習 / 文章学習環境 / 主張と根拠の理解 / 授業実践 |
Research Abstract |
本年は、千葉県総合教育センターおよび千葉県の小中高等学校の国語科教員らと協力し、各協力校の国語授業にてeJournalPlus(以下eJP)を活用した授業実践を行った。本欄では、平成21年度の目的および対応する成果を述べる。 (目的1)書き手を「伸ばす」ための文章評価指標の開発 実践先の教員らと共に、eJPの代表的な3機能の下線引き・情報抽出・概念図作成の学習効果および、概念図を学習者間で「見せあう」協調学習活動の効果について尋ねる評価項目を開発した。さらに、「eJPを利用することで、より自分が『伸びた』と感じる学習活動」について尋ねており、質問紙に回答することで、学習者自身が自らの『伸び』に気づく機会を与えている。開発した項目は、成果報告書に全て公開・掲載済みである。 (目的2)協調学習環境の最終評価実験 実践授業を受講した児童生徒に対して、上記の項目を用いて質問紙調査を行った。二項検定の結果、小・中・高等学校に共通して5%水準以上で正の有意差がみられた項目は、「eJPの下線引き機能を利用したほうが、利用しない場合よりも、文章中の重要な情報を抜きだしやすかった」、「eJPの作図機能を利用したほうが、利用しない場合よりも、抜き出した情報を整理しやすかった」、「総合的に、eJPを利用したほうが、利用しない場合よりも、筆者の主張をふまえた意見を書きやすかった」、「筆者の主張を理解しようとするようになった」、「筆者の主張を支える根拠を理解しようとするようになった」、「筆者の主張や根拠に対して、自分の主張を述べようとするようになった」の6つであった。今回の結果から、小学校から高等学校までの「情報抽出と整理」の学習を広く支援できるというeJPの可能性が示された。 (目的3 eJPの無償一般公開) 昨年度までに実現済みである。今年度の実践により、初等教育から高等教育までの幅広いフィールドで効果検証を行えたことで、eJPという研究成果のより一層の普及が実現した。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] eJournalPlus : Development of a collaborative learning system for constructive and critical reading skills2009
Author(s)
Toshio Mochizuki, Hiroki Oura, Tomomi Sato, Toshihisa Nishimori, Mio Tsubakimoto, Jun Nakahara, Yuhei Yamauchi, Johansson Kjell Henrik, Kenichiro Matsumoto, Shinichi Wananabe, Takashi Miyatani
Organizer
8th International Conference on Computer Supported Collaborative Learning
Place of Presentation
Rhodes, Greece
Year and Date
2009-07-11
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